☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ HASTICニュースレター 第161号 2017年12月26日 北海道宇宙科学技術創成センター ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ================================================== -今月の目次- ☆ 国が地方の大学と産業支援で交付金 ☆ ご報告:経営企画委員会 ================================================== ○ 国が地方の大学と産業支援で交付金 ○ 政府は2018年度、地方自治体と地方大学などによる産官学連携の 支援を目的に、新たな交付金制度「地方大学・地方産業創生交付 金(仮称)」制度を創設する。 地方大学や地元企業などと産官学連携の共同事業体を設立した場 合を想定、国の選定した有識者による専門委員会の認定を条件に、 事業費の4分の3を交付金として補助する仕組み。内閣府と文科省 は18年度予算の概算要求に、新法対策として120億円を盛り込ん だ。 政府が想定している地方での先行的な取り組みとしては、「富山 の薬売り」の伝統を持つ富山県で地域の大学と薬業連合会が連携 し、先端医薬品の研究開発促進を目指す産官学連携を挙げている。 この制度を北海道で活用した場合、北大や室工大、道科学大など と道内の経済団体や企業が共同事業体を作ることで、小型ロケッ トの射場開発や超小型衛星の製造会社を立ち上げ、「北海道スペー スポート構想」を実現させる可能性も高まるものとみられている。 この制度は東京23区の大学定員を抑制する一方、①地方大学の活 性化②地元の産業の振興③雇用創出による定住促進-などを通じ、 東京への一極集中を是正するとともに「地方創生」の推進を目指 している。 詳しくは2017年9月2日付読売新聞夕刊1面の掲載記事を参照のこ と。 ○ 経営企画委員会報告 ○ 平成29年9月12日(火)14:30より、HASTIC事務所において第152 回経営企画委員会が開催された。会議の概要を以下に報告する。 1.スペースポート関連 キヤノン電子等が設立の新会社の件キヤノン電子が7割を出資し、 「新世代小型ロケット開発企画株式会社」が設立された。小型ロ ケットに関する需要調査が当面の事業内容とのこと。他にはIHI エアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行が出資している。 CSPの金山さんが取り纏めに尽力された様子。 2.スペースポート研究会関連 先月報告のセコムに加えて、インタステラ社と木戸建設(大樹町 の有限会社)にも新たに法人会員として加入頂いた。来年辺りに アメリカへ現地視察を実施したいと計画しており、今年度はそれ に備えてお金を積み立てておきたいと考えている。 3.ビジネスEXPO 11/9(木)~10(金)にアクセスサッポロで開催予定のビジネス EXPOでは、「地域興し」のコーナーで3ブースの出展を予定して いる。パネルを13枚くらい展示出来るスペースがある。今回はも のづくりを前面に出した展示としたい。室工大の超音速実験機や ガスタービン、インタステラ社の「モモ」と軌道投入モデルそれ ぞれの1/8モデルも展示したい。その他には、北大の高橋先生の 超小型衛星関係、野口先生の無人トラクタ、CAMUIロケット等も 展示したい。 4.北海道の宇宙開発展 8/17(木)~18(金)、道庁1階の道政広報コーナーで開催した。 例年と異なり、夏休み期間中の展示となったため、子供向けの展 示に変えた。フィルムケースロケットの体験工作には合計で50名 くらいの参加が有った。テレビでも紹介され、事前申込は直ぐに 埋まった。来年もこの時期に子供向けに開催したい。 5.日欧宇宙ビジネスウィーク 宇宙システム開発利用推進機構(JSS)と日欧産業協力センター が主催で、9/7(木)に札幌カデル2・7で開催された。参加者の 一部は翌日に大樹町を見学した。衛星データを使うアプリケーショ ンを開発している会社が主な参加者であった。 6.大樹町・宇宙のまちづくり推進事業関連 インタステラ社の次回トライは12/7以降の見込み。 6月下旬に宇宙の町づくり推進協議会を立ち上げた。射場のあり 方部会を10月に開催したい。次回経営企画委員会と続けて日程を 設定したい。 7.MatchingHUB Otaru 報告 9/5(火)グランドパーク小樽で、小樽商科大学の主催で開催さ れた。大学・高専等と企業等とのマッチングイベントで、初回に しては人が集まっていた印象。11月くらいに石川県実施するとの こと。植松電機や千歳科学技術大学も出展していた。北陸銀行と 北海道銀行が連携を取って、北前船の繋がりで連携した地域振興 を目指しているらしい。内閣府の予算で、産学連携事業を公募す るという情報が読売新聞で報道された。予算規模は120億円との こと。 8.内閣府訪問報告 内閣府の宇宙担当参事官が交替したのを受けて、8/30(水)に、 伊藤特任理事と永田副理事長の2名で挨拶と状況説明に伺った。 大樹町スペースポート計画の概要と将来展望(イプシロンを生か した新たな需要創出等)を一通り説明した。1時間以上に渡って 対応頂き、事業主体(事業の受け皿)と事業計画の具体化を早く 進める必要があるとの話を頂いた。 9.事務局報告 収支の概要はほぼ計画通りである。今後の支出として、ウェブサ イトの改修、CAMUIロケットペーパークラフトの追加発注(1500 枚程度)、WG推進費等を計画している。広報資料として、東北大 学と北海道大学が共同開発した超小型地球観測衛星「雷神2」の 模型、ハイブリッドロケットのシステムを解り易く説明する模型、 無重力落下塔コスモトーレの模型等も製作したい。国際航空宇宙 展(JA2018)が来年11月に東京ビッグサイトで開催される。出展 料は36万円で、更にブース費用10万円が必要だが、出展の方向で 考えたい。ビジネスのマッチングを目的とした催しなので、射場 の売り込みに活用すべきと考えている。 10.WG報告 ・宇宙環境利用WG コスモトーレの利用状況、微小重力関連研究の進捗状況、HASTIC 学術講演会への対応状況等が書面で報告された。 ・ハイブリッドロケットWG 超小型深宇宙探査機用キックモータの開発拠点としてJAXA宇宙科 学研究所の大学連携拠点に採択されたこと、9/30(土)に赤平市 の植松電機で開催されるスペースプローブコンテストの準備状況、 ハイブリッドロケット関連研究の進捗状況等が報告された。 ・小型無人超音速機WG 無人超音速機用エンジンの試験を進めている。ヘリウムを駆動ガ スとして58000 rpm(定格)まで回す試験を来週予定している。 ガスジェネレータの燃焼試験も並行して準備を進めている。1/3 サイズの試験機を4機製作した。壊れても対応出来るように、全 部で10機製作して飛行データを蓄積していく計画である。大樹町 での長距離軌道による実験も見据えて、高速軌道走行の加速用ブー スタを大型化した。白老実験場は、IHIやIHIエアロスペース等の 実験が入っており、12月までほぼ満杯の状況である。 11.その他 ・北海道の主催で、衛星データ利用研究会を9/28(木)に道庁で開 催予定。今回が初回で、衛星からの画像データを利用対象に、IT 事業者等やアプリケーションを開発する会社に参加を呼び掛けて いる。その次は測位データを利用対象とした研究会を実施したい。 --------------------------------------------------------- HASTIC ニュースは,道内外の航空宇宙関連活動に関する 最新情報や,道内を中心とした宇宙関連技術開発の最前線を, メールマガジン(月刊)によるニュースレターでお届けします. 今後とも宜しくお願い申し上げます. HASTICニュースレターのバックナンバーを下記からご覧頂け ます.ご利用下さい. https://www.hastic.jp/news/default.htm HASTIC へのご意見,ご要望がございましたら, office@hastic.jp までお気軽にお問い合わせください. 発行人 北海道宇宙科学技術創成センター理事長 上杉 邦憲 https://www.hastic.jp/ ---------------------------------------------------------